第34章 簡単に言葉で表すと・・・・・
雅人side
手間を掛けさせて悪いなと思いつつ
自分の中でモヤモヤしてるのを処理しきれずにいた
「雅人様は、どこでつまずいているんですか?」
早川にそう言われて俺は少し考えた
そして話し出した
「優季が、今回怒って家を出た事、ハルはわかってる様子だった。でも俺はわかってなくて、モヤモヤして、お酒飲んで、はっちゃけて、ハルに迷惑かけて、早川にも心配かけてる・・・・。」
そういうと早川はふぅっとため息をついて
「雅人様が心配させるのは今に始まったことではないですから。僕は気にしていませんよw」
「あ~そうですね~。俺が手を焼かせるのは昔からですもんね。」
「でも、それは僕にとっては良い勉強でした。」
「どこが?」
「主である雅人様の如何なる状況、感情、色々な面で役に立ちましたからw」
「けなされているのか、褒められているのか微妙だなw」
「どちらもですw」
「あーそうですか。」
「僕なりの見解をお伝えしていいですか?」
「優季のこと?」
「はい。」
「言ってくれ。」
「雅人様は優季様との事で悩まれていますが、本質的な優季様の悩みは、二人の関係ではなく、瑠季様のことではないですか?」
「瑠季ちゃんのこと??」
「以前、雅人様仰られていましたよね?優季様のご両親が亡くなられた時に、お父様と最期にお話ししたと。」
「あぁ、そうだよ。」
「もう一度ゆっくり思い出してみてください。そろそろ帰ります。」
そう言って早川は去っていった
取り残された俺はベットルームに入り考えていた
『雅人君、優季はね、しっかりしているけど、寂しがり屋なんだ。甘えたくても甘え方を知らない時もある。自己嫌悪に陥って思考がおかしくなる時もある。強がっている時もあるけど、とても優しい私にとって最高の娘なんだ。雅人君なら支えあってくれると思ってる。だから優季のこと頼むよ。瑠季にも雅人君のような存在が出来るまで見守ってあげてほしい。面倒かけて申し訳ないが頼んだよ。』
そう言って優季のお父さんは息を引き取ったんだ
そうか、優季も可愛いけど、瑠季ちゃんも可愛いって思って
暴走しすぎたんだな
そして俺は遠回しに優季を追い込んでいたのかもしれない