第32章 彼と彼女の距離
自宅で夕食時に俺はるぅに聞いた
「今日、雅人のおばさんからるぅと出掛ける約束をしたと聞いたけど?」
「あ、そうだったw綾ちゃんとカフェでランチしている時に、おばさまに会ったのwそれで勢いに負けてうんって言っちゃったw」
「そうか、どうする?週末に行きたいと言ってたけど?」
「う~ん。約束したから行きたいんだけど、今月はちょっと難しいかなぁ。来月文化祭があるからその準備で土日に動くんだよねw」
「そうか、文化祭かw懐かしいなぁ。」
「平日も準備とかで遅くなる日が出てきそうなんだよねw」
「俺も今月と来月は接待とか増えるから外食が増える分、手は抜いていいぞ。」
「出来る範囲でするからねw」
次の日出勤した俺に、社長が確認してきた
「で?瑠李ちゃんは予定空いていたのか?」
「今月と来月は厳しそうです。文化祭とか色々あるみたいで。」
「そうか、じゃあ落ち着いたら行こうって言っといてくれ。」
「分かりました。」
そしてその言葉通り
彼女も俺も月末が近づくと忙しくなり
すれ違う日が増えた
特に俺は海外への連絡の事もあり
自宅に帰らず会社に寝泊まりするが当たり前になっていた
るぅとはメールのやり取りはするもののすれ違いで
正直、彼女が何を考えているかわからなかった
瑠李side
「ほんと最近超忙しいよねw」
そう言ったのは文化祭の準備をしていた綾ちゃんだった
「そうだねw」
「彼氏がね、めちゃくちゃ怒ってるのw会う時間がなさすぎるってw」
「そっかぁ、綾ちゃんの彼氏は社会人だもんね。仕事の事とか考えたら、厳しいのかなぁ。」
「まぁ、瑠李の場合は一緒に住んでるから関係ないもんねwいいなぁ、私も一緒に住もうかなぁw」
「う~ん、でもそうでもないんだよw最近は忙しいみたいで、会社に寝泊まりしてて、殆ど帰ってきてないしw」
その言葉を口に出した瞬間自分の中で悲しみが湧き上がってきた
「今まで一緒にいるのが当たり前だっただけに辛いねw」
「落ち着くまでは仕方無いと思うw」
「だめだよw終わっても試験があるしねw」
「あ、そっかw忘れてたw」
学校を出るのが8時になるのが当たり前だった
「すっかり真っ暗だねw」