第30章 嫉妬の嵐に・・・・・
陽斗side
定時になったので荷物を持ってエレベーターに乗り込んだ
数名の社員が乗っている一角に
負のオーラを纏っている男がいた
他の社員は関わらないようにするかのように避けていた
「何やってんだ?そんな顔して。」
「あぁ・・・・ハルかぁ・・・・どうしたんだ?」
「それはこっちのセリフだ。そんな負のオーラ放って何かあったのか?」
「トドメをさされた気分だ・・・優季に。」
「フラれたのか?」
「違う!!!!!!!」
「そか。じゃあまたな。」
「話しくらい聞いてくれよ!!」
「大方予想がつくけど、るぅ関連じゃないのか?」
「うっ!するどい!」
「優季絡みじゃなくて、お前がそこまで凹むとしたら、るぅのことくらいしか無いだろう?だから、もう聞く気もない。」
「なぁなぁ、瑠李ちゃんの甘えん坊モードってどんな感じ?」
「さぁな、俺はまだ見たことないから。じゃ、帰る。」
「もう~~!!!ハルってば冷たいぞぉ~!!」
叫ぶ雅人を無視して俺は自宅に向かった
マンションに着くとインターフォンを鳴らすと
解錠されたが無言だった
不思議に思いつつ玄関を開けると
出迎えてくれているるぅの様子がおかしい・・・。
「ただいま。」
「・・・・ぉかぇり。」
若干、拗ねてるのか、怒ってるのか・・・・・
いつものようにお弁当箱を渡しお礼を言うが無言だった
「とりあえず風呂入ってくる。」
「・・・・・。」
部屋に入り着替えを持って風呂に向かうと
後からるぅが無言で付いてくる
ふと見るとほっぺをプクッと膨らませている
「怒ってる?」
「・・・・・メールしたのに返事くれなかった・・・・・。」
「あ、メール確認して、そのままだ・・ごめんな。」
るぅはまたさらにほっぺを膨らませた
「とりあえず、お風呂入ってくるから、話はそれからにしよう。」
拗ねたるぅをそのままにして風呂に入った
脱衣場から出るとドアの前にるぅが座り込んでいた
「こっちにおいで。」
「・・・・・。」
俺はるぅの手を引いてソファーに座った
いつも俺が座るソファーに座り横抱きにして膝の上に乗せた
「それで?メールが無かったから怒ってるのか?」
るぅは頷いた