第30章 嫉妬の嵐に・・・・・
「あの子って誰ですか?」
「雅人が8歳の時に・・・・・亡くなった妹の事だ。」
「妹・・・・・・がいたんですか?」
「あぁ、嫁が二人目が欲しいって言ってて、やっと授かった命だったんだ。それが・・生後8ヶ月過ぎた時だった。朝起きたら冷たくなってた・・・・。乳児の突然死だったんだ。」
「突然死・・・・・。」
「あぁ、その後はね、あいつも言わなくなって、と言うか、言えなくなったのが正しいかもな。その頃から雅人があいつを励まそうと、必死に明るく振る舞ってな、あんな感じの性格になったんだ。しばらく塞ぎこんでいたあいつも徐々に元気になっていったが、女の子が欲しかっただけにショックはでかかったんだろうな。」
「だから、お義母さんも瑠李を見る目が優しかったんですね。」
「きっと瑠李ちゃんはあいつの理想像の女の子だったからなw」
「どうせ私は違いますよww」
「はっはっはwそういう意味じゃないぞw雅人も可愛がっていたからな・・・。瑠李ちゃんが可愛くてしょうがないんだろうw」
「この前あんまりにも暴走するから、瑠李がビックリしてて、ハルに警告受けてましたよw」
「はっはっはwたまには俺達も瑠李ちゃんと遊びたいんで、言っといてもらえるか?w」
「わかりましたw伝えておきますwでは、失礼します。」
海外事業部に戻った私は仕事に集中していた
そこに一通のメールが届いた
開くと瑠李からで
“明日は、駅前のカフェで待ち合わせでいいの?(´∀`*)”
返信した私の手元を覗いていたのは雅人だった
「優季はいいなぁ・・・・。瑠李ちゃんとメール出来て。」
「すればいいじゃない?メールだったらあの子も相手してくれるんじゃない?」
「でもこの前のハルの件もあるからさぁ・・・。」
「いや、他の事が理由だと思うけどw」
「え?何が原因??」
「わからないならいいわw」
「ハルはやっぱり、定時で帰るのかな?」
「そうじゃない?家で待ってるわけだしw夏休みだしw甘えん坊の時期だしw」
「甘えん坊?何それ!?」
「たまにね情緒不安定になるんだけど、その時はめちゃくちゃ甘えん坊になるのよw」
「甘えん坊の瑠李ちゃんか・・・・・。きっと可愛いんだろうなw」
考え事しながらニヤニヤしている雅人に釘をさした