第28章 ・・・信じる・・・・・
陽斗side
二人でマンションに戻ってきた
いや・・・それはいいんだ
だがしかし
俺は重要な事を忘れていた
玄関を開けてリビングに足を踏み入れたるぅが
無言で固まった・・・
「ハルさん・・・どうしたらここまで散らかせるの?」
「・・・・・・・。」
俺は答えられなかったw
「3日だけなのに・・・なんでここまで・・・・もしかして・・・。」
そう言ってるぅが向かったのは洗面所だった
「ハルさん!!!!洗濯物も何でこんなに溜まってるの!?」
「着終わった物を・・カゴに入れた・・・。」
「うん。それはわかってるけど・・・入れるだけじゃ、次着れないよね?w」
「・・・・はい。」
珍しくるぅが怒ってる・・・
俺が悪いんだけど・・・・・w
「汗かいた服はシミになっちゃうんだよ!!汗シミは落ちにくいんだからね!!もうっ!!」
怒ってるけど・・・・洗濯を始めた
「もうハルさんはお買い物行ってきて!!はい、これメモ!!ちゃんとそれ通りに買ってきてね!!」
「・・・・はい。」
う~ん・・・・・怒った顔も可愛い・・・。
「1時間ね。」
「1時間?」
「そう、お買い物して時間潰してきて。でも買った物は傷むから後で買いに行ってね!」
「・・・行ってきます・・・。」
俺は財布と携帯を持って家を出た
手にしたメモを財布に入れた
駅前の本屋に立ち寄った
情報誌を立ち読みしていると
横のカップルが2人でイチャイチャと雑誌を見ていた
ふと見ると、結婚情報誌だった
(結婚情報誌・・・・・か)
「じゃあ、これ買おうよw」
「あぁ、そうしようw」
数冊の雑誌を手にレジに向かうカップルを横目に
俺はその情報誌を手にとった
ペラペラと数ページ捲ると協会の前で
微笑むカップルの写真が載っていた
白いドレスを身に纏い微笑む花嫁の姿が
一瞬るぅに重なって見えた
もしかしたら俺はこの姿を見ないといけないのか?
このまま何もしなかったら・・・・・
るぅを知らない男に取られて
幸せそうに笑う彼女を祝福しないといけないのか?
勝手に妄想を繰り広げた俺はイライラしてきたので
雑誌を元に戻し本屋を出た
一体どうすればいいんだ・・・・・