第28章 ・・・信じる・・・・・
「るぅが嘘を嫌いなのも知ってるし、嘘をつく人が嫌いなのも知ってる。だから約束しただろ?俺はるぅに嘘をつかないって。俺もるぅには嫌われたくない。」
「・・・・ハルさん・・・。」
「することはないって思ってるけど、万が一・・るぅが嘘をついたとしても、俺はそれがるぅの言葉だったら信じるよ。」
「・・・・え?私が嘘をついても?」
「あぁ、他の誰かじゃなくて、るぅが言った言葉ならそれを信じる。それが出来るのは俺がるぅを信じてるからだけどな。」
「信じてくれるの?」
「あぁ、信じるよ。だけど・・・素直なるぅが上手に嘘が付けるとは思えないけどな。」
そう言いながら俺はるぅの頬に手で触れた
涙の跡が頬に残っていた
「辛い思いしたな。苦しかっただろ?誰にも言えずに悩んだんだろう?」
「だって・・・・グス・・・ハルさんが・・・・好きな人居るって言ってたから・・・その人の事だと思って・・・私が居たら邪魔だと思ったから・・・。」
「こらwそういう所がダメなんだぞwこれからはちゃんと俺の言う事聞いてくれよ?他の誰かじゃなくて。」
「・・・・うん。」
俺はもう一度彼女を抱き締めた
「この数日間、気が気じゃなかったよ・・・。早川さんがるぅはホテルにいるって言ってくれたけど、どこのホテルか教えてくれないし、会えませんって言われるし・・。るぅの携帯はずっと電源が切れてるし。気が狂いそうだったw」
「・・・ごめんなさい。」
「もういいよ。今こうして、るぅが俺の腕の中にいるんだから。だけどこんな心配は二度と御免だ。約束してくれないか?怒っても、泣いても、拗ねてもいいから、家は出ないでくれ。ちゃんと話し合って決めてからならいいけど、こんなふうに一方的に家を出られるのは余計なことまで考えてしまいそうで、何も手につかなくなる。」
自分でも情けないことを言ってる自覚はあった
だけど彼女に・・・るぅに関しては
そんなことはどうでも良かった
ただ彼女が側にいてくれたら
誰よりも特別で
誰よりも愛しく感じる
「るぅ帰ろうか。俺達の家に。」
そう言うと彼女は
「・・はい。」
と、答えた