第27章 ・・・・・嘘
早川side
陽斗様の自宅に伺った
陽斗様は瑠李様の事をとても心配しておられた
「るぅは・・・病気とかではないんですよね?」
「はい。それは大丈夫です。」
「何故俺の前から居なくなったんですか?理由はご存知ですか?」
「それに関しては何も仰られないんですよ。ただ、今は1人になりたいと・・・。」
「きっと俺が原因ですよね・・・。」
「それは本当にわかりません。ホテルに宿泊されてますので、瑠李様が危険に晒されることは無いことだけは確かです。」
「早川さんはどうして瑠李の居場所を?」
「あの件以来、彼女の行動には目を光らせておりますから、ここ数日の間に様子がおかしくなったのですが、その原因と思われる引っかかる件が一件ありました。それを今調査中ですので、分かり次第ご報告出来ると思います。」
「そうですか・・・・。るぅが無事ならとりあえず安心しました。」
「本当ですか?」
「どういう意味ですか?」
「私の個人的意見ですが・・・・陽斗様にとってとても大事な存在のように見えたので、瑠李様がいらっしゃらないとなると、心穏やかではないと思ったのですがw」
「そうかもしれません・・・しかし俺が原因なら彼女の側にいれば余計に苦しませると思います。」
そう話す陽斗様はとても苦しそうに
お顔を歪めておられました
「ではまたご報告に参りますので、今日は失礼します。」
「わざわざありがとうございました。」
陽斗様のマンションを出た俺は自宅に向かった
自宅に着くと妻の環(タマキ)が出迎えてくれた
「おかえりなさい。」
「あぁ、ただいま。ごめんな。遅くなって。」
「ううん。大丈夫よ。」
「様子はどうだ?何か話したか?」
「ううん。ずっと考えこんでるみたいで。」
「そうか・・・。」
俺は自宅の客間をそっと覗いた
彼女・・・瑠李様はベットに腰掛けたままずっと
月を眺めていた
彼女なりに何か抱え込んでいるんだろう・・・
暫くそっとしておいてあげようか・・・・・
「環・・悪いけど、彼女の事頼むな。」
「うん。妹が出来たみたいで嬉しい☆」
「雅人様と同じこと言うなw」