第26章 欲しいもの・・・・・
瑠李side
ハルさんに好きな相手の事を突っ込まれて焦った
だって
“貴方です。”なんて言えないもの・・・・w
逆にハルさんにも聞いてみた
「ハルさんはいないの?好きな人とか。」
「そうだな・・・俺にとっては仕事が恋人だと思ってたからな・・・。」
意味深な発言に疑問が湧いた私は
「今は・・・・違うの?」
「今の俺にとっては・・・・るぅが一番大事な存在かもな。」
「そ・・・・・そんな事言ったら誤解されちゃうよ?/////w」
「誤解?どんな風に?」
「ハルさんが相手の事を好きじゃないかって、気を持たせることになるよ?w」
「そうか・・・・・。じゃあそれで持ってくれればいいんだがな。」
「持って欲しい人がいるの?」
「・・・・・秘密。」
「んもうっ!w」
すぐそばに感じるハルさんの温もりが
自分のものにはならない寂しさを埋めるように
私はハルさんに回していた腕の力を更に強めた
ハルさんは何も言わず抱きしめたまま
頭を撫でてくれていた
目頭が熱くなって涙を堪えていた
こんなにそばに居るのに
手の届かない存在に見える・・・・・
朝・・目を覚ますとハルさんの話し声がした
「こら。お姉ちゃんまだ寝てるんだから、大人しくしなさい。」
「だって・・・早起きしちゃったんだもん。陽斗あそぼうよ。」
「嫌だ。俺もまだ眠い・・・。」
「じゃあ、お姉ちゃんと一緒に寝る。」
「ダメ。お姉ちゃんは俺と寝てるだろ?」
「いいじゃぁん。一緒に寝るぐらい。お姉ちゃんは陽斗のお嫁さんじゃないんでしょ?」
「那智に取られたら困るから、お嫁さんになってもらおうかな。」
二人の会話にドキドキが止まらなかった
「え~ずるいよ!陽斗!!じゃあお姉ちゃんにチュ~しよっと。」
「それもダメ。はい、二人で寝てるんだから邪魔するんじゃないwパパの所に戻りなさい。」
「やだやだやだw」
「はい、却下。はいおやすみ~w」
「もう!!陽斗だけお姉ちゃんギュッてしてずるい~!!」
「俺のだから、那智にはさせてやらんwいいだろう~w」
「ずるぅい~!もうパパにチクってやる!」
パタパタと足音をさせて那智君は出て行った
ハルさんは私を抱きしめたまま寝息を立て始めた