第25章 ずっと一緒にいたい
陽斗side
一人になった自宅で俺はボーっとしていた
(そうか・・・るぅが出て行ったらこんな生活になるんだ)
そんな事を考えていた
ローテーブルに置いた携帯が鳴った
画面を見た瞬間出るのを戸惑った
とりあえずしつこいのでロック解除させてスマホを耳に当てた
“早く出なさいよ!暇なのはわかってるんだから”
「出なければ良かったと後悔していることだけ伝える。」
“意味がわかんないわw”
「なんだ?暇人。」
“失礼ね!私は超忙しいわよ!!w”
「じゃあ、電話なんかしてくるな。」
“今日暇なら付き合いなさいよ。”
「いや、用事がある。」
“どんな?”
「実家に帰る。姉貴が子供出来たって秀樹さんが言ってたから、祝でも持って行こうかと。」
“あら、そう残念ね。じゃあまたね。”
と、言ってみたものの用事はなかった・・・・・
まぁ、祝は祝で持っていかなきゃいけねぇし、行くか
俺は数カ月ぶりに実家へと足を運んだ
実家には親父が亡くなってから母親と姉夫婦、その長男が
一緒に住んでいる
「あら、陽斗!あんた親のこと忘れたのかと思ってたわw」
「あぁ、忙しかったからな。」
「何言ってるのよ!このバカ息子!!最寄り駅を跨いで反対側じゃないの!!もっと頻繁に帰ってきなさい!!」
「いや・・・・・色々とめんどくさそうだし。」
そう言った瞬間後ろから首を絞められた
「陽斗ちゃん、それはどういう意味かな?優しいお姉様がいるんだから、たまには顔をだすべきよね?」
若干、本気で絞められてるのかと疑いたくなるこの行動に
本気で死にかけた気がする
「お、陽斗!!久しぶりじゃん!!」
「よっ。元気か?チビ。」
「チビじゃない!!!俺は那智だぞ!!」
「はいはい、チビw」
「もう!!ママ!!陽斗ムカつく!!」
「陽斗はね、那智が可愛いからヤキモチ妬いてるのよw」
そんなやりとりをやっていた時母親が言ってきた
「ねぇ、そんなことどうでもいいけど、陽斗は彼女は?」
「いねぇよ。」
「じゃあ、お見合いしない?」
「は?見合い??」
「そうなのよ。近所の奥さんがどうかって。」
実家ではこんな話が絶対に出るからめんどくさい。