第24章 嫉妬という名の感情
いつもならあんな人混みにいるだけで
体が震えて止まらなくなる
だけど今日は・・・早川さんがいてくれたからか
体は震えなかった
だけど
ハルさんが他の女の人と仲良くしているのを見るだけで
イライラしたし気分も悪い
どうしてこんな風に思っちゃうんだろう・・・・・
お手洗いの個室で色んな事を考えていて
時間がどのくらい経ったかわからなかった
慌ててお手洗いを出ると
血相を変えた早川さんが目の前にいた
「は・・早川さん?」
「あぁ、良かった。姿が見えなくなったので何かあったのかと思いまして。」
「心配かけてごめんなさい。少し気分が悪くなったので、お手洗いに・・・・。」
「では、外の風に少し当たりに行きましょうか?」
「はい。」
そうして二人でバルコニーに向かった
灼熱の昼間の暑さを残したまま夜になったので
「生温かい・・・・・w」
「そうですねw所で、なぜ気分が悪くなられたんですか?」
「・・・・・・。」
「なんとなく検討は付きますがw」
「・・・・え?」
「陽斗様関係ではありませんか?」
「なんだかモヤモヤしてしまって・・・・。」
「モヤモヤでございますか?」
「ハルさんが他の人と仲良くしているのを見たら・・・ハルさんに触れてほしくないし・・・優しくもしてほしくないんです。イライラしてしまってる自分もいて・・・モヤモヤしてどうしていいかわからないんです。」
「どうしていいかとは?」
「こんな気持初めてで。自分が自分じゃないみたいに嫌な感情が出てくるんです。」
「その正体知りたいですか?」
「わかるんですか!?」
「それは“嫉妬”でございますよ。」
「嫉妬・・・・?そうなんだ・・・・。」
もやもやした感情の正体がわかってスッキリした気がした
「そういえばこの前の会社の飲み会から帰ったハルさんのYシャツからも香水が凄くついててモヤモヤしたんです。だから思わずハルさんに、今度付けて帰ってきたら玄関で消毒するって言ったんですw」
「クックックwそれはかなり楽しそうなやりとりでございますねw」
「ハルさんは誰にでもやさしいんです。」
「瑠李様は特別だと思われますよ。」
その時後から声がした
「るぅ。ここにいたのか?」