第24章 嫉妬という名の感情
早川side
本日は雅人様と優季様の婚約パーティーだ
学生時代の友人をメインに招待していて
80人ぐらいが参加している
本日の俺の任務は瑠李様の側にいて護衛をすること
普段とは全く違いドレスアップした瑠李様が
とても愛らしく見えた
「早川さん。会場に居ないとダメですか?人混みも苦手なんですけど・・・・・・。」
「申し訳ございませんが、出来れば会場内に居て頂かないと、雅人様も優季様もご心配されるので。」
「そう・・・ですか・・・・。」
ショボンと言うような効果音が付きそうな
彼女の落ち込んだ姿に俺は提案した
「では、壁際の席に座ってお話でもしましょうか?」
「いいんですか?」
「えぇ、構いませんよ。さぁ、行きましょう。」
若干人が少なめの壁際の座席に二人で腰掛けて
彼女に飲み物を渡した
「あ、美味しい!このジュース。」
「100%果汁のジュースですからね。厳選されてますよw」
「そうなんだぁ。」
俺は気になっていた事を聞いてみようと思った
「瑠李様。」
「はい。なんですか?」
「失礼を承知でお伺いするのですが・・・・。」
「はい。どうぞ。」
「瑠李様の・・・想いを寄せられている方は陽斗様ですか?」
「ぶっw」
彼女は飲んでいたジュースを吹き出しそうになっていた
「な・・・・なんで・・・・ど・・・・どうしてそれを?////」
面白いぐらいの動揺ぶりに俺は微笑んだ
「お気付きになられてないのは・・・雅人様と陽斗様ぐらいだと思われますが・・・。」
「え?じゃあお姉ちゃんは気が付いているんですか!?」
「直接お伺いした訳ではないので判りませんが・・・・気が付かれていると思いますよ。」
「そうなんですか・・・・・。」
彼女は複雑そうな顔をして下を向いていた
「大切な人がいるのって素敵な事ですよ。」
「そうですね。素敵ですよね。」
「雅人様も優季様に出会ってから変わられました。とても良い方向に。陽斗様も同じだと思われますよ。」
「ハルさんも?」
「えぇ、瑠李様と住まわれるようになってから、彼を纏っている空気が変わりました。仕事に関しても以前よりさらに取り組む姿勢が良い方向に変わりました。それは社長も仰られておりました。」