第24章 嫉妬という名の感情
陽斗side
定時に仕事が終わってしまい俺は苦痛だった
ワザと時間を掛けて残業すれば良かったと後悔した
「さぁ、みんな行くぞ~!」
「「「「は~い」」」」
「部長・・・。」
「お?何だ?玉城。お前も今日は参加するんだろ?」
「・・・・・不参加って有ですか?」
「なしだな。今日は社長も来るって言ってたし。お前がメインの先月の業績向上祝いだしな。」
「はぁ~・・・・・。」
「佐野と九条君に嵌められたんだって?w」
「知ってるなら少しは庇ってくださいよ。」
「ハッハッハッハwそりゃ無理な相談だなwさぁ行くぞw」
部署全員と連れ立って
今回飲み会が行われる居酒屋に向かった
毎回行われる居酒屋に着くと
早速、佐野も雅人もニコニコ顔だ
一瞬殺意を抱いてしまう
俺は安全圏だと認識した部長の横に座った
次から次へと部長にお酌をしに来る女性社員は
明らかに職場にいた時よりも化粧も香水も濃くなっていた
「玉城主任もいかがですかぁ~?」
「いえ、結構です。」
「えぇ~、せっかくですから~呑んでくださいよぉ~♪」
横に座って腕に絡んでくる女性社員に苛立ちを
隠せなくなってきた時だった
「はい!ちょっとごめんねぇ。ハルの横空けてもらっていいかしら?」
「あ、大野さん。ど・・・・・どうぞ。」
俺の腕に自分の腕を絡ませようとしていた女性社員は
渋々横から立ち上がり、違う席へと移動した
「そんなあからさまに態度に出してると嫌われるわよ?」
「嫌われて結構だ。」
不機嫌な態度の俺に助け舟を出した優季は
何か魂胆があるんだろう
「ふ~ん。で?不機嫌の理由は何?」
「聞くまでもないだろう?」
「え~。あの子がいないから?」
「は?」
不覚にも俺はマヌケな声を出した
「瑠李がいないからでしょ?w」
「お前・・・・///」
「お、ハルが照れたw」
俺がテンパった姿をこいつは楽しんでいる様に見えた
「ねぇ、結局どうするの?瑠李の事。」
「どうするって?」
「あの子、あんたが好きな事気が付いてないでしょ?言うの?言わないの?」
優季は俺の返事を待っていた