第6章 守ってあげたい・・・・・?
陽斗side
会社の同期と休みにもかかわらず飲み会をすることになり
居酒屋で呑んでいた
だいぶ酒も回った所で店を変えようと言い出した
外を見るとかなり激しい雨が降っていて雷が鳴っていた
「うわぁ結構激しいな。」
「じゃあ次の店行くか・・」
タクシーに相乗りして行くことになり、乗り込んですぐだった
携帯に着信が入ったのだ
画面を確認すると“美人の優季様”と訳の分からない表示になっている
(あいつ・・また勝手に俺の携帯弄りやがったな・・・)
俺は仕方なく電話に出た
「・・・はい。」
{あ、もしもしハル?今電話大丈夫?}
「あぁ、どうかした?」
{さっき、瑠李から電話が有ったんだけど仕事中で出れなかったからかけ直したら、どんなに鳴らしても出ないのよね・一緒にいる?}
「いや、俺は飲み会があって、今はタクシーで移動中だけど・・・今日は家に居るはずだけど?何も予定聞いてないし・・雨が結構激しく降ってるから。それにこんな夜中に一人で出歩くようなことしないだろ?」
{え?雨??・・・・もしかして雷鳴ってる?}
「あぁ、結構さっきから激しくなってるみたいだけど、俺もさっき店から出て移動してるから出た瞬間に知ったくらいだけどな。」
{それでか・・・まずいわね・・・ハルすぐに帰れる?}
「・・・・・なんで?」
{あの子雷ダメなのよ。多分今頃泣いてるわw}
「雷で?」
{あの子にとっては雷は何よりも苦手なのよ。大丈夫だったらいいんだけど・・・多分克服してないはずだから。お願い帰ってもらっていい?}
「・・・・わかった。」
{状況わかったらメールでもいいから連絡してね}
「・・・・あぁ。」
そう言って優季は電話を切った
「あれ?玉城何か用事か?」
「あぁ、スマン。ちょっと急用が出来たから帰る。店の前で皆が降りたらそのままタクシーで帰るわ。」
きっと過保護の優季が大げさに言ってるだけだと思って
さほど気にしていなかったのだが
雨が激しいままだったからそのままタクシーで帰ることにした