第22章 大きなあなたと小さな私
瑠李side
いつもの時間にベットに入った
眠りについた私をやっぱり闇に引きこもうとする
あの声が聞こえる
“あの男は君を利用しようとしているんだ。”
“愛情じゃない。同情だ。”
何度も違うと言い聞かせても
自分を責め立てる
もうゃめて・・・・・
ゃめて・・・・・
ぃや・・・聞きたくなぃ
「いやあぁあああああああ!!!」
自分の叫ぶ声で目が覚めた
自分の部屋の天井に安心した
(夢だった・・・・。)
その時部屋のドアが開いてハルさんが入って来た
「るぅ、大丈夫か?叫ぶ声が聞こえたけど。」
「は・・・ハルさん・・・・。」
体の震えが止まらなかった
昨日と同じ様にハルさんが抱き締めてくれた
ハルさんの腕の中はすごく安心する
どうするればずっと一緒に居られるの?
この腕の中の居場所を失くしたくない
「るぅ、どうしたんだ?大丈夫か?」
「・・・一緒がいい・・・。」
「あぁ、わかった。おいで。」
そして私はハルさんの部屋で昨日と同じ様に
抱き締めてもらいながら横になった
「なぁ、るぅ。どんな夢を見たんだ?」
ハルさんが、私が見た夢の内容を聞いてきた
自分の気持ちを隠してる私にとっては言えなかった
無言で首を振った
今、この優しさが同情であっても
この温もりを失いたくない
居場所を失くしたくない
ハルさんが大好きだから
この温もりを失くすぐらいなら
この気持ちは言わない方がいい
失くしてしまったら私はきっと耐えられないから
私は再度、ハルさんの服をぎゅっと握った
ハルさんはそんな私に何も言わず
頭を撫でてくれていた
その温かさに安心して目を瞑った
ハルさん
私ね、ハルさんの事好きになったんだ
だけど・・・この気持を伝えたら
ハルさんの側にいられないんだよね?
だったら言わないよ
だって一緒にいたいもん
1日でも1時間でも1分でも長く
貴方のそばにいたいから
ハルさんの優しさが愛情じゃないと思うけど
それでも側にいたいんだ
私の我儘かもしれないけど
一緒に居られなくなるのは辛すぎる
だから少しでも長くこのままでいさせて