第22章 大きなあなたと小さな私
陽斗side
その日からるぅは体調がおかしくなった
何が原因かわからないが
何かを抱えている
だが、彼女がそれを話さない
その日も自室で仕事をしていた俺が
キッチンにコーヒーを取りに行き、部屋に戻った時だった
彼女の部屋から苦しそうな声が聞こえた
「ぃゃ・・・・・・来ないで・・・・こゎぃ・・・・こっちにこなぃで・・・・。」
俺はるぅの部屋に入り彼女の様子を見た
「ゃめて・・・・ぃゃ・・・・助けて・・・・こゎい・・・・・。」
俺はるぅのベットに近づき声を掛けた
「るぅ?大丈夫か?るぅ?」
「ぃゃあああぁぁぁぁああぁぁ!!!!!」
彼女が突然叫びながら目を覚ました
「るぅ、大丈夫か?」
「はぁ・・は・・・ハル・・・・・さ・・・ん・・?」
彼女が酷く怯えた表情でカタカタと身体が震えていた
「起き上がれるか?」
彼女はそのまま起き上がり一点と見つめていた
「ハル・・・さん・・ひっく・・・恐かった・・・うっく・・・・。」
そう言いながら俺の服の裾を引っ張りながら泣き出した
俺は安心させるように抱き締め、背中を擦った
「大丈夫だよ・・・一緒にいるから・・・怖くない・・。」
「1人に・・・・グス・・なるのが・・恐い・・・。」
「恐い夢だったのか?」
「・・・・うん・・・ヒック・・・グス・・・・。」
「ずっと、一緒にいるから。」
そういった俺にるぅは
「この前もそう言って・・居なくなった・・・グス・・・。」
と、少し拗ねていた
俺はフッと笑って
「じゃあ俺の部屋においで。一緒に眠ろう。」
泣き止んだ彼女は枕を持参で俺の部屋のベットに入った
ダブルサイズなだけに二人でも広々と眠れるにも関わらず
るぅは俺にぴったりくっついているw
俺はるぅの頭を撫でていた
るぅは俺の胸の上に頭を乗せている
そこでクスクス笑っている
「何がおかしいんだ?人の胸の上に頭乗せてw」
「ハルさんの鼓動が聞こえるwトクントクンってw」
「聞こえなかったらおかしいだろww」
「フフフwそうだねwこうしてると安心するw」
「そうか。いいぞ、そのまま眠っても。」
「・・・うん・・・。」
その日はそのまま朝まで彼女は眠った