第20章 深まる罠・・・・・そして真実
俺は震える拳を見つめた
彼女の居場所がわからない
無事かどうかわからない
この前の一件から
彼女の事をもっとしっかり
守って上げるべきだったんだ
あいつが・・・近くに居るのを
安易に考えていたんだ
るぅが今もし・・・恐い思いをしているなら
それは
・・・・・・俺のせいだ
どこにいてもいいから
るぅが無事ならそれでいい
だから
早く
この腕に
抱きしめたい
そんな風に考える自分の気持ちに
気が付いて
寧ろ心地良さを覚えた
その時早川さんが戻ってきた
「居場所突き止めました。」
「よし!すぐに向かうぞ!!」
俺達は車に乗り込み居場所へと向かった
そこは都心部の高級マンションだった
最上階の部屋を訪問した
すると中から出てきたのは
まるで寝起きの様に気怠そうな
三嶋が出てきた
「何か、用ですか?ってゆうかどちら様?」
「大野瑠李さんは来ていませんか?」
「大野?彼女なら来てませんけど。」
「おかしいな・・・柄の悪い三人組の男に飯島さんの別荘から大野瑠李さんを連れ出したのは、三嶋君だと聞きましたけど?」
「人違いじゃないですか?俺はここから出てませんから。体調悪いんで。」
「そうなんですか?君と秘書のおじさんが一緒にいたって目撃者がいるんですけどね。」
「ははっwまさか。俺はずっとここにいましたし、八木も屋敷で仕事をしているはずですが?」
「そうですか。じゃあ、失礼します。またお伺いするかもしれませんが。」
「えぇ、どうぞ。何もありませんけどね。」
意味を有り気にそう応える三嶋の態度が気になったが
俺達はそのまま引き下がり
そのまま三嶋家の屋敷に向かった
「ようこそいらっしゃいませ。本日はいかがなさいましたか?」
「無駄口はいいから。彼女・・・大野瑠李をどこへやった?」
「どういう意味でしょうか?大野様はこちらには来られておりませんが。」
「あなたとお宅の坊っちゃんが飯島家の別荘から連れ出されたと聞いたもので。」