第20章 深まる罠・・・・・そして真実
そんな沈黙を破るように大声がした
「ハル!!!瑠李ちゃんは!!?」
「まだ・・・・・。」
それを聞いた雅人は携帯を取り出し電話をかけ始めた
「俺だ!早川。調べたか?」
少し話し終えた雅人が電話を切って俺に向き合った
「学校帰りに拉致られたみたいだ。」
「拉致った奴はわかってるのか?」
「それが・・・拉致った奴が依頼者は女らしくて。」
「「女?」」
「あぁ、早川が調べた所によると、女の依頼で3人組の馬鹿っぽいのが拉致って、小一時間くらい行った所の別荘地の1軒に連れて行かれたらしい。」
「そこにいるのか!?」
「いや、そこから誰かが助け出したという所まではわかったが、そこからが途切れている。」
「一体誰が・・・」
「情報が途切れている事を考えるとそこそこ情報を操作できるやつの仕業だと思う。」
「って事は・・・・あいつか?」
「可能性が高いだろうな。」
「優季には?」
「まだ言ってない・・・・・あいつ発狂しそうだろ?」
「あぁ、ヤバイと思う。」
「帰ってくる予定ないよな?」
「あぁ、多分無い。あいつの思いつきが無ければ・・・。」
「それが一番恐いな・・・。」
「とりあえず今、後輩の知り合い使って探してもらってる。情報収集と。」
「あぁ、早川も今動いてるから。何かしら情報があるはずだ。」
その時、雅人の携帯が鳴った
「はい。何かわかったか?・・あぁ、わかった。すぐに行く。」
「何かわかったのか?」
「学校の前で瑠李ちゃんを拉致った3人組が解ったそうです。それを今、早川が圧えてるそうです。すぐに向かおう。」
「さすが、九条家の執事秘書は仕事が早いw」
「秀樹さん・・・・・。」
「はい、すみません。」
車で10分程走った所に早川さんとその3人組を圧えてる黒服が数名いた。
「お待ちしてました。雅人様。」
「詳細は?」
「いえ、まだです。」
そう言った雅人はその男達に近付き
3人のうちのリーダー格の男の胸ぐらを掴んだ
「おい!お前らを依頼した女は誰だ?その後、お前らが拉致った彼女はどうしたんだ?」
「しらねーよ。」
その瞬間
雅人の顔つきが変わった