第19章 仕組まれた罠・・・・・向けられた刃
陽斗side
朝食を食べ終わった俺達は車に乗り込み動き出した
「ねぇ、ハルさん今日はどこに行くの?」
「るぅが喜びそうな所。」
「え?本当?楽しみだぁ☆海?山?」
「プッw前もそうやって聞いたなw」
「パパもね、教えてくれなかったの。お出かけするよって言って、行き先は教えてくれなくて・・でもいつも私やお姉ちゃんを喜ばせてくれたよ?」
「優しいお父さんだったんだな。」
「うん。大好きだったよ。ママのこともだけど。」
「まぁ、基本喜んでいたのは瑠李だけだけどね。」
「俺の疑問は何でお前と雅人が一緒に来ているかってことだけどな。」
「細かいことは気にしない♪WデートWデートw現地では別行動でいいから。」
「・・・・・現地解散にするか。」
「そのセリフはきっと帰り置いて帰る気でしょ?」
「それ以外に何があるんだ?」
「「酷っ!!!!」」
小一時間程走って目的地に着いた
「うわぁ☆ハルさん水族館だよっ!!w水族館☆ペンギンさんいるかな??」
車を降りた俺達は水族館の入り口に向かっていた
「ここまで喜んでくれるならハルも連れて来る甲斐があるなw」
「あぁそうだな。るぅはどこにでかけてもこんな反応だけどな・・w」
「水族館なんて久しぶりね・・。日曜日だけあって、人が多いのが面倒だけど。」
俺と雅人はそのセリフを吐く女を無言で見ていた
その視線に気がついた優季が
「何か言いたいことでもあるの?二人共。」
「「いえ、特に何も・・・。」」
チケットを購入して入り口から順番に見て回っていった
ふと見ると二人が消えていた
日曜日だけあって家族連れが多く
るぅが人混みに飲み込まれそうになっていた
「うぅうぅ・・ハルさぁん・・・。」
「ほら、おいで。」
そう言いながら俺は彼女に手を差し出した
彼女は俺の手を取り嬉しそうに微笑んだ