第18章 初恋・・・・・・・芽生えた気持ち
陽斗side
「なぁ、優季、今朝るぅの様子おかしくなかったか?」
俺は昼休みに屋上で弁当を食べながら聞いた
「様子?そう?」
こいつの返事を聞いていてとぼけられてるような気がした
「あぁ、何か悩んでるのか?」
一瞬、優季の顔がニヤリと笑ったように見えた
「梅雨時期に入って、食品が腐ることを心配してたわよ?お弁当が傷まないか心配だって。あんたの事心配してた。」
「それだけか?」
「そうよ。他に何があるの?」
「いや、何か朝飯の時の様子がいつもと違った気がしたから。」
「まぁこの間の件があるから緊張でもしてたんじゃないの?」
「今頃大丈夫だろうか・・・」
「・・・・過保護・・。」
ボソッと呟いた優季の言葉に俺は聞こえないふりをした
黙り込んだ俺を見ていた優季が聞いてきた
「ねぇ、ハルさぁ、瑠李に彼氏出来たらどうする?w」
「どうするって?」
「もし、あの子に好きな相手が出来てさ、もう一緒に居れないってなったらどうする?」
俺は少し考えてみた
確かにそんな可能性がないとは言い切れないが
今のるぅからは想像がつかない
「もし、そうなったら・・・・・るぅの考えを優先させるよ。家を出たいなら出ればいいし、そのまま居たいならいればいいし。俺にはそれを制限させる資格はないからな。」
「ふーん。」
優季はつまらなさそうにそう呟くとお弁当を食べ始めた
俺は携帯を取り出しメールをした
“今晩は外食しないか?”
すぐに返事が来た
“うん。たまにはそれもいいねw”
“じゃあ、今回はちゃんと家で待ってろよ?迎えに来るなよ?w”
“あははwはぁい。大人しく連絡待ってるw”
その返信を確認した俺は携帯をポケットに入れた
「携帯見ながらニヤけてるハルが気持ち悪いw」
俺は優季の発言を無視して立ち上がった
「さて、定時に上がるために仕事に戻るか。」
「無視かい!?w」