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妖からの贈り物【おそ松さん】

第6章 妖界へようこそ!!



「食べないの?冷めちゃうよ?」

『あ!うん、食べる』


運ばれてきたパンケーキは、パンケーキに抹茶ソースがかけられていてその上にバニラのアイス、小豆に白玉がある。
パンケーキをナイフで一口サイズに切り、抹茶を絡めて小豆を乗せパクリ。


『…!!美味しい!』


ふわふわのパンケーキに抹茶のほろ苦さ、小豆の甘味が合わさってとても美味しい。
お洒落なパンケーキって初めて食べたけど、こんなに美味しいなんて知らなかった。


「喜んで貰えて良かったよ~!」


トド松は微笑みながら、パンケーキをスマホで撮影していた。

妖もスマホ持ってるんだ……

パンケーキの撮影が終わると、トド松もようやく食べ始める。パンケーキを一口食べた途端、トド松は目をぱちくりさせ満足そうに微笑んだ。

折角お互い違うパンケーキという事で、一口ずつパンケーキを分け合った。
食べてみると、トド松のフルーツの乗ったパンケーキもとても美味しい。トド松がオススメするのも分かる。


その後パンケーキはあっという間に無くなり、最後に紅茶を飲み干す。
"満足"その一言に尽きる程の美味しさだった。また来れないのは惜しいな。

気付くとトド松は席に居らず、仲の良い店員に挨拶をしていた。
いつの間に移動したんだ……


「じゃあまた来るね!おーい廉ちゃん行くよー」

『あ、うん!』


私は急いでトド松を追った。店員にご馳走様でしたーと言って店を出る。
店を出るとトド松が不意に手を握った。

その時トド松からの"好き"という言葉が頭を過る。
廉は慌ててあれは冗談で言ったのだと自分に言い聞かせる。だって相手は妖、私は人間だ。妖が人間を好きになるわけない。


「どうしたの?」

『な、何でもない!』


トド松が急に立ち止まり振り返った。私は自分の心情を悟られないように、平常心を装う。
トド松は"ふーん"と言って、前を向いた。良かった、動揺したのはバレていないようだ。
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