第5章 探し物
~おそ松side~
俺、廉に嫌われてんのかな…
抱きついたりすると凄い嫌がられるし、俺の事嫌いなのかストレートに聞いても否定はしなかったし。
はーー…俺が幾らビックなカリスマレジェンドでも好きな子に嫌われるのは傷付くよー…
お兄ちゃん悲しいっ……
本当に……
まじで……
あーーっ!!
でもさ、好きな子には触れたくなっちゃうもんでしょ!?
イチャイチャしたいでしょ!!?
あーくそっ!!
おそ松は乱暴に頭を掻くと、パンっと両頬を叩いた。
「………こんなの、俺らしくもねぇな」
スクッと立ち上がり、廉のにおいを探ると居間に要ることが分かった。朝食の良いにおいもする。
俺はそっと居間に向かった。
「廉ちゃん、今日また神田さんの所にお使いに行って来てくれないかしら?」
お使いね…ま、廉を1人にさせる訳にもいかねぇーし?俺も行くけどな。
「…ふーん。ま、俺も行くけどね」
『いや、おそ松は来なくても良いよ』
「え、何照れてんの?」
『テレテナイデス』
なんだよその棒読み。
…そんな所も可愛いんだけどな。
と、廉の顔を見ると顔が一瞬にしてサァ…と青くなり驚く。
『え、あ、私、声がね!元から大きい方だから!』
ハハハ…と廉は笑った。
それを見て、ふと違和感を感じる。
まるで、俺と話していた事をなかった事にしているようだ。
コイツ、俺達が視える事言ってねーのか?
家族だよな?何でだ…?
おそ松は疑問を抱きつつも、目の前にあったプチトマトを口に放り込んだ。