• テキストサイズ

妖からの贈り物【おそ松さん】

第4章 霊力



~チョロ松side~


僕は人間の女の子に恋をした。


━━と言うのを先程廉の祖母に知られてしまった。
満面の笑みで僕の前に座る廉の祖母は、僕の返答を待っている。


「…は、はい」


意を決して出た言葉は、この一言だけだった。
何と言うか…恥ずかしい。
きっと今の僕の顔は赤くなっているのだろう。


「やっぱりね!」


廉の祖母はふふっと悪戯っぽく笑った。

でも、僕には1つ気になった事があった。


「あの、何で……分かったんですか?」

「ふふっ、"女の勘"よ!」


お、女の勘か。恐るべし…


「それに、チョロ松さん。廉ちゃんの事目で追っていたからね~。分かり易かったわ」

「ええ!!」


僕って、そんなに廉の事目で追ってたのか。
まぁ、今日は僕が廉のお目付け役だから仕方ないとは思うけど……
ん"ん"っ…やっぱりクソ恥ずかしい!!
はっ…もしこの事が廉にばれたら!?
恥ずかしすぎてケツ毛燃えるわ!!
…いや、待てよ。もしかして、それが切っ掛けで"実は私も…"っていう展開になったりして!!!
それからあんな事やそんな事になってー…

……

うん、ないわ。ないない。
……うぅ、自分で言っといて悲しいとか…実際には言って無いんだけど。
でも!少し位はそういう妄想したっていいよね!?
頭の中だけだからさ!!

それにしても、今日の廉ちゃん。一段と可愛かったな~!!はぁ~~んっ!!僕の目を見つめちゃってさ!!可愛すぎかよ!?

………あ。


「あら、噂をすれば!…ふふふ、じゃあ私は本の続きでも読んでこようかねぇ」


そう言って廉の祖母はちゃぶ台に手をついて立ち上がり、居間から出て行った。


「えええっ!!ちょっと!」

『…何かあった?』


廉は洗濯物の山を畳みに下ろし座った。


「ええ!?あ、いや、何でも…ないよ」


自然と鼓動が高まったが、何とかして平然を装った。
/ 113ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp