第4章 霊力
~翔太said~
俺は今、廉とこのおばちゃんの家におじゃましている。
今日は廉に、夏休みの宿題で分からないとこがあったからそこを教えて貰いに来た。
━━というのは口実で、本当はアイツの事が気になったから。
…べ、別にああ言う気になったとかじゃなくて…最近アイツの…廉の周りにいる奴らの事が気になっただけだ。
…って俺は誰に言い訳をしてるんだ。…まぁ、良いや。
取り敢えず、アイツらが誰だって事だ。
昨日は、ジュウシマツ?とかいう奴と川で……ああああ!!思い出したくもない!!
…コホンッ
……んで、俺の親によるとその前の日は男2人と一緒に歩いていたとか何とか…
あかつか村はそれほど大きくない村だ。そのためか、ちょっとした情報でも直ぐに広がる。これが本当に厄介…
だけど、あくまで噂だ。何処かで話が変になっているかもしれない。
そして、今日。…また違う奴がいる。
だから何なんだコイツらは!!?
おばちゃんが言うには、この前カラマツっていう奴とイチマツっていう奴が来たらしいし…それがこの前廉と一緒に歩いていたっていう男か?
クソッ…訳わかんねぇ!!
「翔太くーん!ちょっと、こっちに来てくれなーい?」
おっと、おばちゃんに呼ばれたみたいだな。
俺は軽く返事を返し、残りの箸をぱっぱと並べ台所に向かった。