第2章 どうぞお好きな松を

～一松side～

はぁ…何で俺が…

おそ松兄さんに言われて来たけど、いくらなんでも朝は早くないか…？


ふぁ～…


眠い……


大きな欠伸を１つ。


はぁ…一応人間に化けたけど、尻尾や耳がないのはやはり違和感がある。
ようふく、というのも着慣れない。


「眠いのか？一松。
フッ…眠いなら、オレの胸を貸すぜ！」

「うるせーよ！！クソ松！！」


ッたく…何でコイツもいんだよ！？
何か、今日は妙に機嫌が良いし…
さっきから、ソワソワしてるのが目障りなんだよ。

はぁ…

…てか俺、さっきから溜め息吐きすぎだな…

あ……もう着いた。


さて…此処からどうするか…
迎えに来たと言うものの、廉をどうやって連れて行くか…


ピンポーン


「オイッ！コルァア！！てめェ何押してんだ！？」

「え？押さないのか？」


このノープラン野郎！！
何平然と押してんだよ！！
この後どうすんだよ！？


「はーい。どちら様でしょうか？」


パタパタと足音が近付いて来ると、目の前の引き戸が開けられた。


「good morning！！マダム。朝早くすまない。
オレ達は廉のフレンドだ！」

「廉ちゃんの…お友達？」


おい、警戒されてるぞ。


チラリとカラ松に視線を寄越すと、目が合いウインクを返される。


何か考えがあるのか…？


「あぁ、廉とはデートの約束をしていたんだが…今居るか？」

「デッ……！！」


何言ってんだよ！！？


「廉ちゃんはまだ寝ているけど……
はて、昨日はそんな事言って無かったんだけどね～。」

「はは、廉の事だから恥ずかしくて言えなかったんだろう……すまないがマダム、廉が起きるまでの間、家の前で待たせて貰う事は出来ないだろうか？」

「それは構わないけど……何なら家の中で待つかい？」


おいおい、何だよこの展開は……


「良いのか！……でも、やはりお邪魔では…」

「良いのよ！さっ…入って！」


２人共中に入るよう促される。


「入らないのかブラザー？」


何だよコイツ、喋り方はムカつくが…


スゲー頼りになる…！！