第5章 キセキ アレン甘裏 【fatedの続編】
「でも、好き過ぎていつか壊してしまいそうで…もあれから忙しいし、こんな僕を知ったら見放されるんじゃないかなって思って…」
は突然アレンに抱き着いた。
「なっ?」
バランスを崩し掛けたが、しっかりと小さな身体を受け止めて震えた肩を抱いた。
「っ、じゃあ、嫌いになったんじゃ…」
震える唇から出た言葉に、アレンは微笑み、の頭にキスを落とす。
「こんなに愛しいのに、嫌いになんてなれません…」
いや、愛しいじゃ足りない…
もっともっと…この気持ちは大きい。
こんなに好きなのに、気持ちが大き過ぎて言葉にできない…
「愛してます、…」
「私も…」
の目尻の涙を拭うと、二人は久しぶりのキスを交わした。
重ねた唇から、お互いの気持ちが伝わってきそうな、深いキス。
「んっ…ふ…」
近くの大木まで追いやられ、背に幹の感触がした。