第4章 fated アレン切裏
わかっていた事なのに、涙が溢れた。
胸が張り裂けそうだ。
そんなの涙を見て、アレンは手を止めての頭を撫でた。
「ごめん…怖かった…?」
「違う…違うの…アレン…っ」
今更思い出す事ではないのに、
偽りの愛に騙されていた自分が恥ずかしくて仕方なかった。
「…」
包み込むようにアレンはの頬に手を添えた。
「僕を…見ていて…」
優しく微笑む。
その笑顔に釣られるようにも笑う。
ああ、
彼は、“真実”なんだ…
アレンは本当に自分を愛してくれてる…
渇いた唇を潤してくれるんだ…
「好き…」
そんな彼が、私は好きなんだ。
好きになることができる。
きっと、あの人以上に―――
「辛くなったら、言って下さいね…」
こんな時にまで相手を気遣うアレン。
そんな彼に、大丈夫、と微笑んでゆっくりと身体の力を抜いた。
アレンが自分の脚を肩に掛ける。
そしてゆっくり下半身を前に倒し、岩に手を着いた。
「じゃあ…射れますね…」
十分に慣らされたそこに、アレンの熱が宛がわれる。
「…ッ!」
その熱を愛しく感じる…
「…はあ…」
熱い息をはいてゆっくりと奥に進んでくるアレンを愛しく思う…
はこの時確かに、幸せを感じる事が出来た…
「…動きますよ…」
アレンの熱いものが全て入りきると、自分を見つめて言った。
「うん…」
は、アレンの首に手を絡める。
「動いて…」