第4章 fated アレン切裏
「好きだ」
言葉じゃ言い表せないくらい、こんなにも貴方を愛しく想える。
アレンはゆっくりとの唇を奪った。
触れるだけのキスに、アレンは愛しさを感じた。
突然の行為に、目を見開くを優しく抱きしめる。
すると、強張っていた肩の力がゆっくり抜けていった。
唇を離すとアレンは微かに頬を赤らめたを見つめた。
「貴方が抱く哀しみを、僕が全部受け止めるから…」
その真っ直ぐな眼差しに嘘はないと、はアレンに身を任せた。
アレンは、泉の中央の岩へとを運び、自分のコートをそこに脱ぎ捨て、その上に彼女を寝かせた。
アレンはに覆い被さると、その蒼い瞳を見つめた。
それはこれからなる、少しの恐怖と不安に揺れていた。
アレンはそれを安心させるように微笑み、の手を取り、指を絡めた。
信じて…
アレンの言葉が蘇る。
信じるわ…アレン…
「ん…」
二人は再び唇を合わせた。
「ん…はっ…」
舌を絡め、互いの意志を確かめ合う。
うっすらと目を開け、の顔を盗み見る。
困惑と快楽、両方を受け取るような艶やかな表情。
アレンは、自分の中の“男”を嫌でも感じされられる衝動に駆られた。
飲み切れなくなった二人の唾液が、の口端から漏れる頃、やっとアレンは唇を離した。
荒い息を整える辛そうな表情がまたそそる。
アレンはの端の唾液を指で掬うと、自分の唇に押し当てた。