第32章 ep6 繋心のワルツ
そしては手を胸の前で重ね、告げた。
「ユウの事が……好きなの!」
彼を、愛してる。
ずっと側にいたい…
「知ってるさ」
「なっ…!?」
大して驚く事もなく、ラビは言った。
は目を見開いて振り向く。
逆にが混乱していた。
「はわかりやすいんさ。仕草とか、顔見てたらすぐわかるし」
「…っ……」
は顔を真っ赤にする。
「俺とかと話す時と顔色が変わり始めたんはあの時くらいからさ。…確か、ユウが熱出した直後くらいさ」
「………」
「自分で気付かなかったんさ?」
ラビの言葉に、は僅かに頷く。
「ユ、ユウを好きだって自覚した頃…私なんかが好きになったって叶わないって思った…
でも彼の専属になれたから、少しくらい期待してもいいのかなって思ったの。彼の特別になれるかもしれないって……
でも、やっぱり違ったわ。
私はユウの特別なんかじゃなかった…」
悔しいのか、何なのか…
自分でも理解できない感情が溢れてきて、頬を伝う雫…
は両手で顔を覆った。
「何、舞い上がってたんだろうって…自分が恥ずかしくて…っ」
涙は後から後から零れ落ちる。
拭っても、拭っても…
ユウへの想いと同じで…
「でも…好きなの…っ…ユウが好き…」
叶わないと知っても…
大好きで…っ