第4章 fated アレン切裏
「ダメだ!!」
アレンが叫び、目の前のアクマの手を砕いた。
「…アレン?」
「僕が救い出すって言ったでしょ?こんな所で死んだらダメだ。一緒に生きて下さい!」
を抱き抱えて、アレンは横に飛んだ。
そしてアクマに一撃を加える。
「ギィヤアアアア!」
アクマの身体はばらばらになる、だが、
「どれだけばらばらになってもオイラには合体の能力があるんだヨン♪」
ばらばらの身体が元に戻っていく。
「くそ…何か手は…」
絶対絶命のアレンの腕の中で、が淡く輝き出した。
「…え?」
私の声に応えて…!
次の瞬間、泉の水が自分達を飲み込んだ
「ギャアアアアアア!溶ける!溶けるよぉお!!!」
アクマはぐにゃりと形が歪み、そして蒸発した。
飲み込むターゲットが消えると、水もまた元の位置へと戻っていった。
「今のは…」
雫を払う事なく、呆気にとられたアレンは呟いた。
「ああやっていつも、あいつらを消していたの…」
アレンに抱き抱えられたまま、は言った。
「そうだったんですか…ありがとう、さん…」
アレンが微笑んだ。
「なっ!」
は顔を赤くして動揺した。
「な、なんで貴方が私に御礼を言うの!?」
「へ?だって、助けてもらいましたし…」
「私はただ…アイツを倒そうと…」
別に、貴方のためじゃないわよ!と、言ってアレンの腕から逃げ出すと顔を赤くしたまま後ろを向いた。