第4章 fated アレン切裏
「無理よ…だって私は醜いもの…」
「ギヒヒヒヒッその通~り♪お前は醜い醜い魔女なんだ♪」
「「!」」
入り口に一体のアクマが現れた。
「また…あの人と同じ匂いの…」
怯えたようには呟いた。
「お前はここでオイラに殺されて灰になるんだ~ヒヒッ」
ピエロのような容姿のアクマは徐々に二人との距離を縮めていった。
「探索隊はどうした!?」
「ふぁいんだ~?ああ、フード被った変な奴の事か♪知らな~い♪」
おちゃらけた様子のアクマは舌なめずりして言った。
「でもオイラ腹ぺこだったから食べちゃったカモ♪」
「なっ!」
アレンの目が怒りに釣り上がる。
「そんなに怒んなくても~すぐにお前も食べてやるよ~ん!」
そう言ってアレンに襲い掛かる。
イノセンス発動!!
「はあっ!」
「ギャギャッ!エクソシストだッ」
ドサッとアクマの右腕が落ちた。
「強いな~強いな~
でもオイラってレベル2だから、落とされても動くんだなあ!」
と、切り離された筈の右腕がアレンを弾き飛ばす。
「うわあっ!」
「っ!」
周りの岩に叩き付けられる。
アレンが飛ばされた方へとアクマが進んでいく。
ダメ…殺される!
「ん~?何してるんだお前?」
気付けばはアレンを庇うようにアクマの前に立ちはだかっていた。
「大好きなコイビトを守れなかったからって、もう乗り換えるのか♪」
「違うっ!私は…」
「…さん…」
「まあいいや、お前から殺す♪」
アクマは手を振りかざす。
は咄嗟に目を閉じた。
ああ、最初からこうしたらよかったんだ
降りることのない幕なら自分で降ろせばよかったんだ…
そしたら、楽になれる…