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songs(R18)

第31章 ep5 君の特別





「あ、ありがとう…ラビ」

「どう致しましてさ。それにしても、予想はしてたけど…すげえさぁ…」

ちらりと、ラビは貴族達に囲まれるユウを見た。

「本当…貴族の中でもあんなに堂々としてて…」

正直、憧れる。
自分なんて、此処に足を踏み入れた時から俯いていて…

「ま、俺らと違ってユウは貴族だからな」

「ラ、ラビだって貴族じゃない」

「今はユウの専属執事さ~♪」


そう言って執事のジャケットを翻すラビ。
ユウにこき使われながらも、結構この職には愛着があるらしい。


「ま、でも…あれはユウの素顔じゃねぇけどさ」

「…?どういう事…?」

見てみ、とラビは親指を立ててユウを指した。

彼は今だに貴族の男女に囲まれ、口々の質問に顔色一つ変えずに答えていた。


「ユウの奴、玩具みたいな笑顔さぁ」

彼に似合わない、高く口端の上がった、貴族の微笑み。

周りは気付いていないが、ラビいわく、間違いなくあれは“営業スマイル”らしい。


「ユウは、めったに笑わないのがユウなんさ。あんなへらへらして…心隠してるんさ」

ラビの言葉に、は彼を見上げた。



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