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songs(R18)

第30章 ep4 皆が変わる日





「~!!」

昼下がり、ユウとがいるこの部屋にノックもせずに入り込んできた少女…

「ロード…?」

ロードは来るなりに勢いよく抱き着いた。

今日はよく抱きしめられるな…、とは思った。

「…ロード…泣いてるの?」

彼女が鼻を啜る音がしたので、顔を覗き込む。

「ごめんね…ほんとにごめんねぇっ」

突然の謝罪に、は首を傾げる。

「どうして謝るの?ロード」

「だって…僕ね…っ」

は泣き崩れるロードの背中をさすってやる。

少女の背中越しに、ユウが席を外すのと、代わりにティキが訪れたのを見た。

「…嘘ついてごめんなさい…っ」


ロードは昨夜の事情をにすべて話した。

彼女自身も相当こたえたのだろう、一向に泣き止む気配がない。


「そう、だったの…だから…」

あんなに一生懸命、ユウの為に…


「、本当に悪かった。何か詫びに…」

ティキの表情も俯きがちで、顔の青い二人を前に、は少し困ったように笑みを浮かべた。


「いいですよ、そんなの…」

「でもぉ…」

ロードは顔を上げた。



「ほらっ私、もう元気だし。過ぎた事を言ってもしょうがないわ」

ロードを安心させるように、は柔らかく微笑んだ。

次第に安心したのか、安堵の笑みを漏らすロード。
ティキも僅かだが、微笑んでいた。

室内に穏やかな空気が流れる。

「優しいね、は」

「………?」

「そうやって、過ぎた事だからって受け入れて…優しいよ」


ロードの言葉を聞くと、は微かに表情に影を作った。

「そんな事…優しくなんかないよ…私なんか」

「ぇ…?」


ロードはの異変に凝視した。

12歳の少女でも、わかる程の彼女のオーラの変化…


「一つだけ…一つだけ絶対に許せない事があるの」

「絶対に…許せない事…?」

「そう、今も…だから私、その事以外には、絶対怒らないから」

そう言って微笑んだの顔は、普段の彼女の顔だったので、ロードは安堵して微笑んだ。


ロードには、そう見えたのかもしれない。
けれどティキには、その笑顔の裏で泣いている気がした。




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