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songs(R18)

第30章 ep4 皆が変わる日




お嫁さん・・・

そういえば、ロードはどうしたのだろう?

チェシャーを探しに行った直後、何故かティキに足止めされたのだが…


考える暇もなく、朝食が運ばれてきた。



「ちゃん!」

「あ、ミランダ、おはよう」


朝食を運んできたミランダは、の顔を見るなり彼女の頭を抱きしめた。

「よかった…っ、ちゃんと生きてるのね…っ」

「い、生きてるなんて…大袈裟だよ…」

は照れながら、彼女の細い背中に手を回した。

ミランダは滲んだ涙を拭い、の手を取る。


「…ユウ様に抱き抱えられて戻ってきたちゃん…本当に死にそうだったのよ…」

「え…?そうだったの?」

自分は寝ていたので、その間の事は当たり前だが覚えていない。

「手先は冷たいし起きないし…暫くしたら熱が出るし…」

「あ…そういえば、まだ熱っぽいかも…」

は自分の額に手を当てる。

そりゃあ…あんな多く雪の降る庭を、何時間も歩いていれば身体に異状が生じるだろう。

今更ながら、なんて無謀な事をしたのだろう、と目を見開いた。


「そうでしょう?だから、今日はゆっくり休んでね。私が看病するわ」


ミランダが柔らかく微笑んだ。



「は俺が看病するんさあ!!」

慌ただしく扉が開き、ラビが現れた。

「~心配したさ…もう大丈夫さ?」

つかつかと、ベッドで眠っているに歩み寄り、その身体を抱きしめた。

「あぁ~あの時はあんなに冷たかったのにっ…よかったさ~!!」

「ち、ちょっと…ラビっ痛い…」

あたふたと、はラビの身体を押し返す。


そういえば、初めて此処に来た時も、ラビに抱きすくめられたな…とは思った。



“ラビや他の使用人達もお前を心配して、仕事になんねぇ”



(みんな…私の事を思ってくれてる…)



胸の辺りが、温かくなった。





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