• テキストサイズ

songs(R18)

第29章 ep3 貴族の事情




「お前の人生は…お前のもんだ。破産したっていいじゃねぇか…。自分を売るな…自由に生きろ」


無理に背伸びしなくたって…


“こんな時くらい…甘えたっていいんですよ”


「人は…思ったより優しいもんだ」

「……………」


ロードは目を伏せた。
きっと自分と同じ事を考えているのだろう…



“ユウ様…これからもひとりじゃないですよ”



「それって…の事…?」


呟くようにロードは言った。

月光の加減で、表情は読み取れないが、声色からして何か取り除かれたような、清々しさが感じられた。


「…ああ」


いつの間にか、彼女は自分にとって大切な存在になっていた。

だから…


「あいつを…を返してくれ」

ユウは真っ直ぐに、ロードを見つめた。


「……………」

「お前の所の執事がいねぇな。あいつが面倒みてんのか…?」

「うん……ごめん…」


次にロードがユウを見つめた時、その瞳は穏やかで…



/ 412ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp