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songs(R18)

第29章 ep3 貴族の事情






ーーー・・・


キィ…

扉が開く音と、来訪の気配…

目を閉じていたユウは、ベッドに横たわったまま、じっと、近付く足音を聞いていた。

「………」


コツ…コツ…コツ…

ギシ…


やがて自分が寝ているキングサイズのベッドが軋む音。
それに合わせて僅かにベッドが揺れる。

ユウは静かに、眠っている事を装い続けた。

すると、

「ユウ~」


甘ったるい声、そして自分にのしかかる小さな身体。

「起きて、ユウ…起きてるんでしょ?」


耳元で囁く声。
ユウはゆっくりと目を開いた。

そこには案の定、目と鼻の先にロードの顔があった。


月明かりだけのベッドの上。
その月光がロードの姿を照らし出す。


「随分と大胆な寝衣だな…」
「夜になると口調が変わるんだねぇ~…なんかやらしーい」


女性らしさを醸し出すようなワンピースを着たロードは、ユウの唇を指でなぞる。

「あんたが来るのを待ってた」

「それって、期待しちゃってもいいの~?」

ロードは口端を釣り上げた。

珍しく、ユウも口端を上げた。

「僕ね~ひとりじゃ眠れないんだぁ~…怖い夢見ちゃうんだ~」

「………」

「今日は寒いし、このまま僕の事…抱いていてよ」


身体を起こし、ユウと視線が絡み合う。



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