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songs(R18)

第29章 ep3 貴族の事情





―――…



「ふぅー、久しぶりのお客さんだから緊張したさ~」

応接室から出て来たラビは、ぶはっと重い息を吐いた。

「お疲れ様、ラビ」

ティーセットの片付け役として備えているは言った。

「でもユウ様、すごいわよね…10年も前のロードお嬢様の事も覚えてらしたわ」


ミランダは感心したように言った。

「あ~俺が教えたんさ」

「ラビが?ラビもそんなに前から此処にいるの?」

が尋ねる。
けれどラビは手を横に振って否定した。

「違うさ違うさ。さっきユウに頼まれて、急いで調べたんさ」

「ユウ様が…頼んだの…?」


とミランダは目を見開いた。
ラビは嬉しそうに何度も頷く。

「そっ。こんなん初めてさ~、ユウに頼み事されるなんて!嬉しくてダッシュで調べたさっ」


楽しそうに話すラビは本当に嬉しそうだ。

こちらまで嬉しくなっては微笑んだ。


「よかったわね、ラビ」

「なんだか…最近変わってきたわよね…ユウ様。穏やかになられたっていうか…」

微笑むミランダの言葉に、二人は同意する。


(が来てから…だな)


ラビは目を細め、を見つめた。
何も知らないは首を傾げた。

「な、何?ラビ」

「ん?やっぱりは可愛いなあと思ったんさ。ユウには勿体ないさ~…」


残念そうに肩を落とすラビを見て、は顔を真っ赤に染める。

「な、な、何言ってるの!ラビってば…」

「だってさ、一緒に寝たんさ?」

「変な風に言わないで!ただ…看病しただけで…」


そう言って顔を背ける。
そんな彼女を、ラビは本当に可愛いと感じた。


「ごめんさ~。もう言わんからさ」


おどけての頬に手を添え、視線を合わせる。







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