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songs(R18)

第28章 ep2 深孤の優しさ





「…てめぇ…どけ」

眉間にシワを寄せ、ユウはを睨みつけた。

「どきません。今は体を休めて下さい…私が看病しますから」

「そんな必要ねぇ…すぐ治る」

「今、無理してどうするんですか!いつも無理してるのに…!」

は今にも泣きそうな顔で言った。


「………っ」

「お願いですから、今だけは休んで下さい。こんな時くらい…甘えてもいいんですよ?」




“ユウ…”


その時、が、誰かと重なって見えた。



(母上…?)


5歳の時に亡くなってしまった母上の記憶が…心の底から浮かび上がってきた。


「なっ…」

「ユウ様は小さい頃にお母様を亡くしてしまったから、忘れてしまったんです。人の貴方への優しさと…愛情を」

は柔らかく微笑んだ。


「ずっと寂しくて…閉ざしてしまったのでしょう?貴方の本当の姿を」



本当は、ねぇ…
困ってる人をほって置けない…

こんなにも優しい心を持っているのに…


そして、


「何でも自分でやろうとしてしまうから…みんな淋しいんです。
もっと…もっと頼ってほしいんです」

「………」

「少しくらい甘えたって、誰も責めたりしません」



むしろ喜ぶだろう…
ラビなんかは特に。

何故なら、


「みんなユウ様の事が…好きなんですから…私も」


ユウは目を見開いた。



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