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songs(R18)

第28章 ep2 深孤の優しさ





けれどラビは、哀しそうに微笑むだけだった。

「は…違う気がするさ…本当に」

ラビはユウの座る椅子に手を掛けて、彼の美しい顔を覗き込む。


コト…


睨むように眉間にシワを寄せて自分を見る青年の前に、ラビは花瓶を置いた。


「これも、がやったんさ。ユウが派手な花は嫌いなの、見通して作ってるさ」

「………」


こんなにも、自分の事を考えてくれる人がいたか…?

「あの子といれば…ユウは変われる…そんな気がするんさ…」

ラビはそう言い残して部屋を出て行った。

後に残されたユウは、その花瓶の花を黙って見つめた。

頭の中で、ラビの言葉がぐるぐると回る。



“あの子といれば…ユウは変われる…そんな気がするんさ…”

「………」

ユウはそれを机の隅に寄せ、振り切るように目を山積みの書類に向けた。
そしてまるで、機械人形のように羽ペンを動かし始めた――…



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