第21章 恋いしくて 神田切夢【Time goes by続編】
―――…
「室長…中国地方で、教団の死亡者が確認されました…」
「………」
「エクソシストの…です」
サァァ…
雨が降っている…
冬のように寒い、雨…
きっと今年の冬は、こんな寒さを独りでしのがなければならないのだろう…
怖くなかった…
まだ、お前を失った事を現実に感じてないからだと思う…
だが、泣き崩れるリナリーやもやし達の間をかい潜り、黒い箱に入ったお前の白い肌を見つけると、あっという間に現実に戻される。
目から熱いものが込み上げて、それは雫となってお前の白い頬を濡らした。
傷ひとつない身体…
今にも動き出しそうなほど、綺麗な身体…
森で横たわっていたその身体を見つけた時には、大切なものがなくなっていた…
あの天パのノアが操っているティーズって奴に喰われた心臓と…
命の宿っていた子宮…