第19章 永遠の物語 ラビ切甘裏
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「つまり、が目を覚ましたら…」
「ん…っ…」
ゆっくりとは瞼を持ち上げると、そこには赤髪の青年がいた。
「ラービッ♪」
「へっ?」
ラビは目を見開いた。
その場にいた誰もが、目を見開いただろう…
「…?」
様子のおかしい彼女に抱き着かれたラビは、頬を赤く染める。
こんな積極的な彼女、見たことない…
「心配かけてごめんね?」
普段あまり見る事のできない青い双眼が自分を映す。
「ラビ、にお水を…」
状況を知らないアレンと、面倒臭そうに着替えを持って来る神田は、今の状態に目を見開いた。
水の入った桶や、黒いワンピースが床に落ちる。
「……?」
珍しく、仲の悪い二人の声が重なる。
「あ、アレンくん、神田くんっ」
は口端を釣り上げ、ラビの膝から降りた。
そして今だに固まっている二人の身体に抱き着いた。
「っ!?」
「二人にも心配かけてごめんね…あ、アレンくん…さっき荷物運んでくれてありがとう」
見たことのない可愛いらしい笑顔に、アレンはともかく、神田までもが染まった頬を隠す。
「そ、そんなの当たり前ですよっこそ、もう具合は大丈夫ですか?」
「うんっありがとう」