第18章 何度も 神田切裏
「きっと、これが最後なんだろうなぁ…」
「…?」
しまった…
思っていた事がつい口から出てしまい、愛しい人が振り向いた。
(横顔、綺麗だったのに…)
至近距離で見るこの表情も好きだが、自分が締め付けた時に見せた顔が、1番艶めいて見えた…
「…俺は…」
神田は僅かに哀しそうな顔を見せた。
「ううん。わかってる…
我が儘聞いてくれて、ありがとう…」
抱かれている時、は幸せだったよ…
夕焼けに染まったベッドで、は愛する者に寄り添う。
「暑いんじゃなかったのかよ…」
「ううん…温かいの…」
二人はどちらともなく手を組み合い、キスを交わした。
愛しくて、愛しくて…
「大好き…」
しばらくして、窓の外で花火が打ち上げられた。
二人は
身体を起こして寄り添い、美しい夏の夜空の輝きを見ていた…