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songs(R18)

第17章 恋愛写真 クロス切裏【HEAVEN番外編】





―――…



サァァ…


雨が降る。

ぽつぽつ、ぽつぽつ、と

その小さな白い粒は、街外れのこの森に歌うように降り注ぐ。

けれど、の耳にはその音が通らない。

何をしているんだろう…そう尋ねたくなった。


私は…一体…

何がしたかったの…








――…



「何をしてるんだ、馬鹿」

傘も射さずに、ぬかるんだそこに立ち尽くすの背中に向かって言った。

だが、は応えない。

「風邪を引く。…帰るぞ」


馬鹿弟子が待ってる、そう付け加えたが、反応は同じだった。

しばしの沈黙が辺りに漂った後、渇いた笑い声が響いた。


「フフ…私って、何をしても駄目みたいですね…クロス様」


は視線を落とした。

そこには土が盛ってあり、辺りにある樹の枝を使って作られた十字架が射されてある。

はその十字架に自分が身に付けていたネックレスを掛けた。

「ごめんなさい…」

は土の上に膝をつき、途絶えた命が眠る墓の前で涙を流した。


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