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songs(R18)

第16章 HEAVEN クロス切裏





夜が朝に変わるのが、窓から見える空の色でわかり…

私は寝返りを打った。

すると、そこには隣で眠っていた彼の温もりが無くて…


私は寝ぼけてそれが重大な事だと解るのに時間がかかった。



けれどその前に、彼はバスルームから姿を現し…


まだ半分夢の中の私を見て笑っていた…





“俺はもう行く。
お前を店まで送るように手配はした…”


クロス様はそう言っていた。



“まだ寝ておけ。
身体に負担がかかる”




いつもより少し優しいクロス様…

私は夢の中で嬉しかった…




“お前にこれをやる”



ベッドに歩み寄って、私に視線を合わす。


私は虚ろな瞳で彼を見ていたに違いない。



「………」




“センベツだ…泣くなよ”



クロス様は、本当に綺麗に微笑んで、私に何かを差し出した。




けど私は子供のようにまた目を閉じてしまい、

クロス様がそれを私の手に握らせるのが感覚的にわかった。




“じゃあな、”



そう言って足音が遠退いていく…


ああ、待って…



私、ちゃんと貴方に伝える事ができましたか…?









クロス様…






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