• テキストサイズ

songs(R18)

第2章 Serenade 神田 切甘裏 【三日月の続編】






神田はの目尻にキスを落とす。


「お前を愛してる…
以前お前にした約束、覚えてるか?」




“残りの命、お前に尽くす”



は頷いた。

「お前と離れて、想いが変わった…」
「ぇ…?」

ぐいっとの腕を引っ張り、自分も身体を起こして向かい合う。

恥ずかしそうにシーツを巻いた小さな身体は、月明かりに照らされ青白く、神秘的な光景を見せていた。

綺麗だ、と神田は素直に思う。

口には決して出さないが、強さと優しさを兼ね備えたは誰よりも美しい。

そして愛おしい…

自分はきっと、この少女を守る為に生まれて来たんだと思った。


「お前と共に生きたい…神が許す限り、お前が許すなら永遠に…お前のそばにいたい」



まっすぐに、自分を見据える瞳に照れる事すら忘れてしまう…



「この長ぇ戦争が終わってから言うつもりだったが、二ヶ月の間でお前が俺の中でどれだけでかい存在か、やっとわかった…」


「ユウ…」
嬉しくて、二ヶ月の間、彼が自分を思い続けていてくれた事が嬉しくて…

「愛してる……」


は涙を溢れさす。




神田は彼女の頭を抱き寄せ、額を合わせる。

「俺のそばに…ずっといてくれるか…」


両手で顔を包み込むようにして、を覗き込む。




答えるように、小さな手が自分の頬に宛てられる――…




/ 412ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp