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songs(R18)

第12章 more than a million miles アレン裏






ーーー・・・




「わざと負けましたね…?」

ドサッと深紅のベッドに押し倒される身体。


「何の事?」


いつものように平然を装う私。


それを銀色の瞳が射抜くように見つめてくる。


「僕に勝たすようにわざとレアなカードを回しましたね…何故ですか?」



そう、先程のゲームは端から見ても天と地の差のような結果だった。

負けた後の私はいつものように平然を装って、まるで負けるのが当たり前のよう。




「私を殺して」


かなり近い距離にある少年の顔に向かって言った。


「まるで貴女は、最初からそう願っていたみたいですね。

けど残念、僕は貴女を殺しませんよ」


そう言うと、アレンは優しく微笑んだ。


「泣いているお姫様を殺すなんて、紳士のする事じゃありませんし」


「なっ…」


言われて私は初めて泣いているのだと気付いた。

アレンはその涙を、化粧を落とさない程度に優しく拭う。


「もう一度聞きます。どうしてわざと負けたの?」


アレンは、親しい友に話し掛けるように優しく、尋ねた。

この涙は、何の涙…?






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