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第2章 Serenade 神田 切甘裏 【三日月の続編】





「俺が誰に惚れてるか、自覚してねぇ見てぇだな?」

の耳元にふっと息をかける。

「っ…!」


クククッとその反応を見て喉の奥で笑う神田。

けれどは抵抗しない。



自分もそれを…



求めていたのかもしれないのだから…


「…」

神田の唇が首筋に当たる。

息を潜めて、その感覚に耐える…



が…

ズズ…


「…んっ…ユウ…?」
「………」

身体に重たいものを感じ、うっすらと瞳を開く。

「ユウ…?」


乗っているのは神田の細い身体。
けれど、当人の返事がない。

そっと神田の表情を盗み見ると、そこにはいつもなら決して見れないだろう、幼さの残る彼の寝顔があった。





長期任務で疲れたのだろう

それに帰りの列車の中でもあまり眠れなかったみたいだ…


こんなに穏やかな、ましてや人前では決して見せない神田の寝顔には、胸の高鳴りを感じた。

(可愛い…)



いつも周りにつっけんどんな性格なのに…

(こんな顔もするんだ…)



と言っても、眠っている間の事は神田自身も知らない事だ。

これは自分だけの内に秘めておこう…


髪をきつく縛っていた紐をしゅるりと解いてやると、まるで青い絹のようなその髪は彼の肩を滑るようにシーツに落ちた。

少し身体を起こすと、ちょうど神田がに抱き着くようなそんな体勢になった。



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