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ハイキュー!! 夏休みバトン!

第6章 澪のような君へ





そら「ねぇ、黒尾。
怖いこと言ってもいい…?」


珍しくそらが口を開いたと思うと恐ろしいことを言う。

黒「なんだよ。アレですか、そらサン
後ろに誰かいるってやつですか?」

ニヤニヤと笑っていえば

そら「私達…遭難してない?」

黒「……なんとなく俺もそんな気してた」

お化け役は出てこないし、下見できた時こんな場所は通らなかったと思う。

そら「電波も入らない…。
どっから間違えたんだろう」

黒「とりあえず、戻ってみるか…」

なんて振り向くと白いワンピースを着た長髪の女性が。

黒「あそこに立っている女性は夜久ですか?」

そら「いいえ、彼女は夜久ではありません」

黒「彼女は誰ですか?」

そら「いいえ、私には分かりません」

黒「とりあえず…
逃げんぞ!!!」

まるで英語の教科書の和訳のような言い回しをして猛ダッシュ。

黒「マジで誰だよ!こんなんあるって聞いてねーぞ!」

そら「ねぇ、あれってもしかして…」

黒「なんか心当たりあんのかよ!」

そら「旅館で女将さんと肝試しの事話した時、
昔従業員が真っ白なワンピースを着て自殺したって…
その日は…今日みたいな雨の日だったらしくて。
夜久はこれ知ってたらから怖がらせるために
私からワンピース借りたんだけど…」

黒「絶対その人だろ!
それか、夜久が驚かせる為に無言であんなことしてんのか?」


そら「私にも分かんない。
けど、私の貸したワンピースより、
何故か透けた感じがする…」

黒「よし、じゃあせーので振り返るぞ。
せーの!」

振り向くと、そこには俺達の足跡があるだけで、
白いワンピースの女なんていなかった。

そら「あれ…?何だったの…?」

ヘタリ、とその場で力なく座り込み、来た道を見る。

黒「中身が人間じゃなきゃダメなんだっけ?」

そらに向かって手を伸ばす。

そら「本物にあって大丈夫な人なんているの?」

彼女は上手く立てないらしい。

じゃあ、乗れ。とそらに伝えると、
遠慮がちに首に手を回した。

おんぶして帰る。なんて言うと下ろしてって言うけど、
俺は離す気ないから、無視だ、無視。



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