第1章 夏は短し恋せよ男児
月「あの、そらといちゃつき過ぎです。
僕もいるってこと忘れてないデスヨネ?」
赤「大丈夫、忘れてないから。あ、黒尾さんきたよ」
黒「はい、一往復目。あー冷たかった!」
月「直射日光当たりすぎてバカになる前に冷やしておいて正解なんじゃないですか?」
黒「なんてそう小言なの!可愛げのねー後輩だな、ほんと!」
月「180ある男に可愛げなんて求めないでください」
いただきます、と黒尾さんを見ずにかき氷を口に運ぶ赤葦さん。
何だかやっぱり黒尾さんって不憫だ。
そら「黒尾さん、かき氷ありがとうございます。
頂きますね」
じっとこちらを見て黒尾さんが固まっている。
訳が分からずじっと私も見つめ返すと
黒「あーもうそら!ほんといい子!
黒尾さんほんと好き!」
なんて言ってギューッと抱きつかれる。
そら「黒尾さん!あっついですって。
早く食べないと、溶けちゃいますよ?かき氷」
黒「俺はそらを食べたいけどな」
一瞬の硬直。
私と黒尾さんだけでなく、2人も振り向くことなく固まる。