第1章 夏は短し恋せよ男児
黒尾さんが買いに行ってる間に木兎さんは泳ぎに行ったけど、
私たち3人はパラソルの下で待機だ。
赤「そうだ、そら。日焼け止め塗った?」
そら「あっ!そう言えばまだ塗ってなかったです」
赤「塗らないで真っ赤に腫れたりする人も入るみたいだし。
背中塗ってあげるから、日焼け止め貸して?」
自分の手にも適量をつけ、赤葦さんにお願いします、と渡す。
背中にヒヤリとした感覚が広がる。
赤「大丈夫?」
はい、と上擦った返事をすると赤葦さんはまた
優しく日焼け止めを塗っていく。
そら「あ、赤葦さん!くすぐったいです!」
赤「そらってくすぐったいのもダメ?
だと首弱かった?あともうちょっとだから我慢して」
わざとなのかどうかわからない手つきに、
声が漏れそうな口元を抑える。
赤「はい、終わり」
首筋に一つ口付けを落として。
そら「ひゃあ!」
赤「そんなに驚かなくても…嫌だった?」
その質問はずるいです、赤葦さん…