第2章 月夜に咲くのは甘い花
何か飲み物でも入れようかと思って、キッチンに入りかけた。
日「やったぁ!!終わった!!」
澤「こっちもだ」
と、なると残りは・・・影山と縁下さんか。
『山口君、みんなに飲み物入れるから手伝って?』
山「オレでよければ!」
2人で全員分の飲み物を用意して配り、私は縁下さんと影山のを持ってテーブルへついた。
「縁下さん、代わります。飲み物入れたので少し休んで下さい、影山は飲み物を飲みながらでいいから続き頑張ろう?」
縁「そら、1人で平気?結構手強いよ?」
疲れた顔を見せながら、縁下さんがカップに口を付けた。
『影山の頭ん中はだいたい見当がつくし、大丈夫かと。それに、残るは英語があともう少しでしょ?それなら教えてあげられると思うから』
縁下さんを休ませ、私が代わりに影山の宿題を見始める。
何度か視線を感じて顔をあげれば、縁下さんが私を見ていて、お互い微笑みあったりして。
そんなことをしているうちに、影山の宿題も終わった。
澤「これで全員で花火大会行けるぞ?清水からLINE来て、もうすぐここへ着くらしい・・・浴衣、着てくるって言ってるぞ?」
田・西「「潔子さんの浴衣?!」」
ついさっきまで脳をフル回転させて疲労していた2人とは思えない程のテンションで2人が騒ぎ出す。
浴衣、かぁ・・・
私も着ようと思ってたけど、清水先輩と並んだら・・・私なんて引き立て役にしか、ならないよね・・・
縁「そらも着なよ?」
『えっ?!』
縁「浴衣。さっき部屋にかけてあったじゃん。だから、着ておいでよ?」
『でも、帯がイマイチ上手く結べないし・・・』
1人で着ることは出来る。
でも、毎回帯を結う所で時間がかかってしまうんだよね。
縁「それならさ、清水先輩が来たら手伝って貰いなよ?ね?俺も浴衣姿見たいしさ?」
妙な説得を受けて、私は、じゃあ清水先輩が来たら聞いて見ますと返事をしながら、カップの残りを飲んだ。